2025年3月19日に兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の問題に対し、第三者委員会は、報告書を公開し、斎藤元彦知事の行為10項目を「パワハラ」と発表しました。
「パワハラ」と認定された行為について記載させていただきます。
この記事には、斎藤元彦兵庫県知事の、第三者委員会が認めた「パワハラ」行為について記されています。
【結論】：下記にパワハラ行為と認める10項目について記載しました。
”おねだり疑惑”については、「贈収賄と認定することはできない」として違法性を認めませんでした。
斎藤元彦 第三者委員会パワハラ行為10項目告発者探しは違法と判定
パワハラ行為と認められた10項目について記載していきます。
第三者委が認定した斎藤知事のパワハラ行為10項目
1. 出張先施設のエントランス20m手前で公用車を降りた際、出迎えた職員を激しく叱責。
2. 空飛ぶクルマに関して連携協定前に新聞報道があり、この記事は何なのかと問い詰め、「勝手にやるな」などと担当職員を論難。
3. 県立美術館が夏休み期間中に休館することを報道で知り、「聞いてない」と激怒。
側近職員に「こんなことでは予算措置はできない」。
4. 行事に報道各社が来ないことを問題視し、各社に交渉するよう夜間や休日に側近職員にチャットを送信。
5. 報道機関からインタビューを受けたことについて報告がなかったことで、担当職員を叱責。
6. 机をたたいて職員を叱責。
7. 事業の内容を説明しようとした担当者に「なぜ今聞かないといけないのか」などと言って中身の説明に入らせなかった。
8. 介護テクノロジー導入・生産性向上支援センターの知事協議で「何でこんな支援センターを勝手につくっているのか」などと担当者を叱責。
9. はばタンペイの知事協議で、キャンペーン用のうちわを見ながら舌打ちし、大きなため息。
知事のメッセージと顔写真がないことを問題視。
10. 夜間、休日のチャットによる叱責や業務指示。
報告書の説明
報告書では、公用車を降りた際の叱責については「指導の必要性がない上に、相当性を欠く方法で行われた」「担当職員の精神面に悪影響を与えたばかりか伝え聞いた職員を委縮させ勤務環境を悪化させた」と指摘。
空飛ぶクルマ報道を巡る職員への行動については、「怒りに任せて論難したものと言わざるを得ない」「職員が知事を無視して勝手に事業を進めようとした事実は認められない」として、「理不尽と言うべきもの」と断じた。
夜間や休日にもかかわらず幹部職員らにチャットで叱責や業務指示を行ったことについては、「対象となる内容が必ずしも緊急性のあるものではなく、翌登庁時に協議すればよいものが多く、職員の生活時間を無用に侵害している」と指摘。
内容についても「過剰の要求、過度の精神的負担を与えるものも相当数ある」として、「（相手を）精神的に疲弊させ勤務環境を害するものであった」と厳しく指摘した。
一方で、スポーツイベントで知事用の個室が用意されず昼食が冷めていたことについて側近職員へ不満を漏らしていたことや、知事であることを強調する発言、一連の人事処分などはパワハラとは認定しなかった。
イベントで個室が用意されていなかったなどとして不満を伝えた行為については、「担当者を直接叱責したものではない」と判断。
知事であることを強調する発言については「具体的な事象が明らかではない」として認定しなかった。
イベントで個室が用意されていなかったなどとして不満を伝えた行為については、「担当者を直接叱責したものではない」と判断。
人事処分については、「（第三者員委は）県の業務のすべてを知り得るものではなく、個々の人事の必要性等まで遡って評価できない」として判断を控えた。
saitou1
斎藤知事が贈答品を受け取った、いわゆる”おねだり疑惑”については、「贈収賄と認定することはできない」として違法性を認めませんでした。
斎藤知事のここが問題
・斎藤知事の職員とのコミュニケション不足や、批判耐性が弱い。
・組織の分断や異論を受け入れない硬直的な姿勢。
・組織のトップと幹部は、自分とは違う見解もありうると複眼的な思考を行う姿勢が大切だが、斎藤知事にはそれが欠けている。
・公益通報者保護法に違反している可能性が高いにもかかわらず、自身の対応の正当性を主張している。
・組織のトップには場面や相手に応じた対応が求められるが、斎藤知事の場合、相手を尊重し冷静な対応がとれない。
第三者調査委員会
daisannsyaiinkai
第三者委「文書問題に関する第三者調査委員会」は、県弁護士会から推薦を受けた藤本久俊委員長ら3人が「委員」として判断を担い、さらに調査の実務を補佐するため、追加で3人の弁護士で行われた調査委員会です。
藤本委員長を含む委員3人は全員が元裁判官です。
県は当初、告発文書の内容について県人事課などによる内部調査を根拠に懲戒処分を行いましたが、客観性や中立性に欠けるとの指摘が上がり、県議会が5月に第三者委員会の設置を斎藤知事が決めました。
今回の第三者委員会は、日本弁護士連合会の「地方公共団体における第三者調査委員会調査指針」にのっとって、関係者との血縁関係や関係企業との取引、県との顧問契約などの利害関係がないことを条件に県弁護士会に委員の推薦を依頼しました。
昨年7～8月に準備会議が開かれ、9月18日に初回の会合を開催し、告発文書に書かれた７つの疑惑や告発者を公益通報者として扱わず懲戒処分とした県の対応の妥当性を、法律の専門家として、約半年間、関係者への聞き取りや資料精査により調査してきました。
一方で、翌6月には、県議会としても疑惑を調査する必要性があるなどとして、地方自事法に基づく調査特別委員会（百条委員会）が設置され、2つの調査が並行して進む異例の事態となりました。
兵庫県の疑惑告発文書問題を巡る経緯
令和6年3月中旬
兵庫県幹部の男性が斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を報道機関などに送付。
3月27日
斎藤知事が会見で文書について「噓八百」と非難。
4月4日
男性が文書の内容を県の公益通報窓口に通報。
5月7日
県が内部調査の結果、男性を停職3ヵ月の懲戒処分とした。
5月21日
県議会の要請を受け、斎藤知事が第三者委員会による再調査を表明。
6月13日
県議会で百条委員会の設置を決定しました。
7月7日
男性が死亡。
自殺とみられる。
8月30日
百条委で斎藤氏の初の証人尋問。
9月18日
告発文章を調査する第三者委が初会合。
9月19日
県議会が斎藤知事に対する不信任決議案を全会一致で可決。
11月17日
知事選で斎藤氏が再選。
7年1月18日
百条委メンバーだった元県議が死亡。
自殺とみられる。
斎藤知事への県民の声
この様な調査結果について20日、兵庫県民からは「恥ずかしい、兵庫県民として」「そういう人に兵庫を任せるのは今後が心配」「辞職・再選挙して、県民の意思を問うてみたらどうかなと思う」といった声が上がりました。
一方、斎藤知事の支持者からは「（県政）を変えようと頑張ってくれる姿勢は見うけられるので、僕はいいと思う」といった声が上がりました。
斎藤元彦 第三者委員会パワハラ行為10項目告発者探しは違法と判定のまとめ
今回、2025年3月19日に兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の問題に対し、第三者委員会がパワハラと認めた10項について記載しました。
新しい情報が入り次第追記させていただきます。
コメント